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1957年にウシの心筋から発見
フォーカース博士らによって化学構造が解明
コエンザイムQ10(以下CoQ10(コーキューテン))は、1950年代のはじめに英国のモートン博士らによって、その存在が認められていました。彼らはこの物質が体の各組織に広く分布することから、ラテン語のUbuiquitous(普遍的に存在する)を語源として、「ユビキノン(Ubiquinone)」と呼んでいました。
一方1957年、米国のクレーン博士らは、ウシ心筋ミトコンドリア内からCoQ10を単離し、この物質がミトコンドリアの呼吸鎖におけるATP産生に、補酵素(coenzyme)的に働く黄色のキノン化合物(quinone)であることから、「CoenzymeQ10(CoQ10)」と名付けました。
その後、クレーン博士のグループは、この物質がモートン博士らのユビキノンと同一物質であることを明らかにしました。そして翌1958年には、米国・テキサス大学のフォーカース博士によってその化学構造が決定され、本格的に研究されるようになったのです。
フォーカース博士はその後もCoQ10の研究を続け、心臓病患者にCoQ10が不足していること、CoQ10が優れた抗酸化作用を持っていることなどを明らかにしてきました。
世界が注目するCoQ10研究
2年に1度国際会議も開催
フォーカース博士を中心にCoQ10研究が開始された当初、研究に必要なCoQ10をどのように調達するかが最大の課題でした。というのも、CoQ10の生産体制が確立されていなかったからです。この状況を打開したのが、日本の日清製粉(株)の医薬部門(現在の日清ファルマ(株)*1)でした。同社は世界に先駆けてCoQ10の量産化に成功し、1974年には医薬品原料(原薬)としてCoQ10の供給を開始しました。
CoQ10の量産化により、CoQ10研究は著しく進歩しました。1978年には、英国のミッチェルが、CoQ10とエネルギー伝達の研究でノーベル賞を受賞し、1976年から1996年までに、9回の国際シンポジウムが開催されました。また、前述のフォーカース博士は、CoQ10研究における国際的な組織づくりに尽力し、1997年に彼の遺志を継いだ、アンコナ大学(イタリア)のリタル博士を理事長として、「International CoQ10 Association」*2が設立されました。会の運営には、サポーティングスタッフとして日清ファルマ(株)やエーザイ(株)も協力しています。当会は、CoQ10研究者の学術交流や研究発表の場として、2年に1度、国際会議を開催するほか、CoQ10の有用性、安全性に関する研究の助成も行っています。
このような研究を背景に、CoQ10の持つさまざまな有効性が次第に解明され、CoQ10はうっ血性心不全*3の治療薬をはじめ、1980年代後半ごろから世界各国で、医薬品、健康食品として広く利用されるようになったのです。
「CoQ10研究の父」フォーカース博士 |
1.Q10在體內占有的必須物質:
CoQ10は生体に必須の補酵素…全身60兆個の細胞が必要としている
私たちの体は、およそ60兆個の細胞から成り立っています。これら細胞が、日常生活を送る上で必要なエネルギーを作り出しているのです。一つ一つの細胞が元気に働いていることが、健康な毎日を過ごせる条件なのです。
そして、この細胞の働きを助けているのが、コエンザイム*1Q10(以下CoQ10(コーキューテン))です。体のエネルギーは、各細胞内で酸素が食物から摂取した栄養素を燃焼させることで作り出されます。CoQ10は、この栄養素を燃焼させる仕組みを、効率良く回転させるために必要な補酵素なのです。
補酵素とは、体内で酵素の役割を助ける働きをするもののことです。酵素は、体内で物質を分解したり合成したりするときに働く重要な物質ですが、CoQ10はその酵素の働きを円滑にするために必須の存在なのです。
また、CoQ10は「ビタミン様作用因子」とも呼ばれています。ビタミンの定義(微量の栄養素で生体内で生合成されない)には当てはまりませんが、ビタミンと同じような働きをしているからです。そのため、別名「ビタミンQ」とも呼ばれています。
全身いたるところに存在するCoQ10
CoQ10は、黄色からオレンジ色の結晶状の物質です。匂いや味はなく、水にはほとんど溶けません。 |
コエンザイム(CoQ)の種類と化学構造 |
2.Q10在人體、細胞之中產生的促進做用:
細胞に働き元気の源となるCoQ10
私たちの生命活動の基本となるエネルギーが、「ATP」*1(アデノシン三リン酸)です。このATPを作るために、コエンザイムQ10(以下CoQ10(コーキューテン))は必須なのです。例えば心臓では、CoQ10が不足するとATPが十分に作られないため、心筋の働きが低下し、息切れや動悸などの症状が現れます。
エネルギーを作り出しているのは、全身の細胞一つ一つに存在するミトコンドリアという小器官です(図.3)。ここで栄養素が酸素によって燃焼され、エネルギーが作り出されます。ミトコンドリアは、1細胞あたり50~200ほど含まれており、球形または細長い形をしています。これらミトコンドリアによるエネルギー産出量は、生命体が必要とする全エネルギーの95%にものぼるため、「生体のエネルギー工場」と呼ばれています。エネルギー代謝の盛んな細胞(骨格筋、心筋、肝臓、腎臓、脳などの細胞)ほど、ミトコンドリアの数が多くなっています。CoQ10はこのミトコンドリア内に多量に存在し、エネルギー産生の働き手として活躍しています。
細胞のエネルギー産生メカニズムにはCoQ10が不可欠
ATPはアメーバからヒトに至るまでのあらゆる生物に共通して存在し、生命活動のエネルギー源となっています。それゆえ、別名「生体のエネルギー通貨」ともいいます。
このATP産生の仕組みとそこに果たすCoQ10の役割を、もう少し詳しく見てみましょう(図.4)。
エネルギーの主な材料は、呼吸から得られる酸素と、食事から得られる炭水化物、タンパク質、脂質です。この中で最もエネルギーとして使いやすいものが炭水化物で、体内に入るとすぐに分解され、ブドウ糖に分解されます。ブドウ糖は血液にのって全身を巡り、必要なときにすぐにエネルギーになります。これら栄養からエネルギーを生み出す経路には、「解糖系」「TCA回路(クエン酸回路)」「電子伝達系」の3つがあります。
ここでブドウ糖を例にとり、ATP産生の経路をご紹介しましょう。まずブドウ糖は解糖系に入り、ピルビン酸に変換され、この過程で若干のATPが作られます。解糖系で生まれたピルビン酸は、次にTCA回路に入り、ここでも少量のATPが生成され、電子が発生します。これらの電子は、次に電子伝達系に送られます。電子伝達系では電子が大量に送られていますが、このプロセスで最も大量のATPが生成されます。そしてこの電子伝達系で重要な働きをするのがCoQ10なのです。CoQ10が不足すると、エネルギー工場の働き手が休んでしまった状態になり、必要なATPをスムーズにつくることができなくなってしまうのです。
3.Q10.在人體當中抗酸化的做用:
私たちを蝕む「酸化ストレス」
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活性酸素から体を守る「抗酸化物質」は普段から食品で補給が必要
過剰に生成されると有害な作用を及ぼしてしまう活性酸素ですが、これに対抗する働きを持つもとのとして、「抗酸化物質」が知られています。抗酸化物質には、体内で生成されるものと、主に食品によって体外から取り込まれるものがあります。前者には体内にある各種の酵素、後者にはビタミン類や、カロチノイド、ポリフェノール、コエンザイムQ10(以下CoQ10(コーキューテン))といった物質があげられます。体内で活性酸素が発生した場合には、これら抗酸化物質が活性酸素を分解、無毒化してくれるのです。
抗酸化物質の中でもCoQ10は第一線で働き、強力な抗酸化作用があることが認められています。また、CoQ10は体内でつくられ、体外からも供給が可能な点が特徴的といえるでしょう。
酸化ストレスマーカーとしてのCoQ10 |
4.Q10.在人體疲勞中恢復的功能:
疲れがぬけないあなたに
「ママ、なんだか疲れてるみたい」。
最近、こどもにそういわれることが多くなった。確かに育児と仕事とで疲れてはいるけれど、それほど顔に出ていたのかな?
血液を調べてみると「疲れ」の原因が見えてくる。疲れやすい人の血液は、CoQ10が少なくなっている。
CoQ10は人間の細胞ひとつひとつにあり、からだの中でエネルギーを作り出すのに欠かせない物質。それが不足していると、栄養素をしっかり摂っていても、うまくエネルギーがつくりだせない。だから、常にエネルギー不足となり、疲れやすくなる。CoQ10不足の人が肩こりや頭痛、不眠に悩まされることもあり、最近の研究によると、慢性疲労症候群という病気では、体内のCoQ10濃度がかなり低いこともわかってきた。
では、どうしてCoQ10が減ってしまうのだろう。
現在のところ、わかっている理由は3つある。
ひとつは加齢。CoQ10は20歳をピークに減り始め、心臓や腎臓の場合、40歳では20代の7割程度に減ってしまう。筋肉中のCoQ10が減少すれば、力が出ず、だるさを感じやすくなる。
第2の理由は、薬の副作用。高脂血症の治療薬の一部(スタチン系製剤)には、CoQ10を減少させる作用がある。疲れやすさやだるさは、年齢のせいだけではなく、飲んでいる薬とも関係があるのだ。
第3の理由は、ストレス。専門家によれば、過剰なストレスをかかえている人のCoQ10レベルは、減少する傾向にあるという。
というわけで、最近何となく疲れやすくなったあなたは、CoQ10補給を心がけたい。
食品なら、牛肉やイワシ、ほうれん草やピーナツ。夏バテ解消メニューの焼肉も、ポパイの変身フードのほうれん草も、みんなCoQ10が豊富。
でも、実際には食事だけで十分な量のCoQ10を補給するのはとても難しい。
疲れにくい体を維持し、活性酸素を退治して老化防止に役立てるには、1日30~60mgのCoQ10をとりたいところ。だが、それだけの量を食事でとるには、イワシなら6匹、牛肉ならなんと約1kg!
そこで、役立てたいのがCoQ10のサプリメント。
一般的には、食後にとるのが基本だったけど、最近は、水がなくてもさっと飲める顆粒状のものも登場し、いつでも、どこでも補給が可能。
忙しい仕事の合間やおやすみ前にさっと補給して、元気と若さをキープ。いつもの元気満点ママで、家族を安心させてあげたい。
1. Q10在人體肌膚上的作用效果:
1 若肌キープの秘訣! 肌のバリア機能をアップさせるには? |
2 若肌キープに期待されるCoQ10 |
2.Q10在人體皮膚的活化功能:
3 注目度No.1のCoQ10が、いよいよ日本でも! |
至近距離が気になるあなたに
つや肌系のファンデを使っているのに、仕上がりがいまいちくすんでいる。
パウダーファンデがぴたっと密着せず、ダマになったり、ヨレてしまう。
メイクののりが悪いことに気づいたら、そろそろアンチエイジングの始め時。
気づかないうちに、ごく浅い小さな無数のちりめんジワができていたりする。
この段階のシワは「乾燥ジワ」といって、ごくごく初期の老化のサイン。角質層の水分量が低下して、肌が砂漠のようになってしまったもので、エアコンによる乾燥も原因。保湿力の高い化粧水や美容液で集中的にケアしてあげれば、比較的早く回復するシワでもある。
さらに年齢を重ねると現れるのが、目元、口元のくっきり深いシワ。深いほうれい線も印象を老けさせる。
こちらはその名も「老化ジワ」(!)。肌のハリをつくる真皮層のコラーゲンやエラスチンが紫外線によってダメージを受け続けた結果、弾力を失ったものだ。
紫外線を浴びただけでもコラーゲンはコマ切れになってしまうが、さらに紫外線によって皮膚の内部に活性酸素が発生すると、コラーゲンどうしをくっつけるなど、肌の正常な生まれ変わりを妨げてしまう。活性酸素とは、細胞のサビとも言える美肌や若さの大敵。紫外線だけでなく、ストレスや睡眠不足、タバコや大気汚染によっても発生するから要注意だ。
若いうちは、紫外線や活性酸素といったダメージを受けても、肌自身に新しいコラーゲンやエラスチンをどんどん作りだすエネルギーがあるから、保湿さえしていれば、それなりに何とか回復してくれる。
しかし、「老化ジワ」が現れる年齢になると、もはや保湿のお手入れだけでは修復不能。肌の内側の細胞レベルに働きかける、本格的なアンチエイジング対策が必要だ。
CoQ10は今、肌の内側からシワやシミを改善する美肌サプリとしても注目されている。皮膚細胞のエネルギー代謝を高めて活性化するとともに、肌の抗酸化力を高めて活性酸素から守ってくれる。試験管を用いた実験では、肌の保湿成分のひとつであるヒアルロン酸をつくりだす能力が20%も高まったという。また、CoQ10のクリームで目元のシワが深さ、面積ともに大幅に改善されたという報告もあり、日本の美容医療界でも注目の素材なのだ。
実際の年齢より老けて見られがちだったら、CoQ10で肌の内側からケアしよう。飲み始めて数週間で肌はつやつや、うるおい感が変わってくる。
そのまま継続して表皮内のCoQ10量をキープすれば、「至近距離でも平気!」と自信をもって言える肌へ・・・。
「毎朝、メイクするのが楽しみ。」そう思える日も近い。
3.Q10在皮膚產生的效果、功能:
ポイント1/肌を活性化し、肌本来の働きを高める |
ポイント2/肌の抗酸化能を高める |
生命活動に欠かせないCoQ10にこれらの効果が! |
肌のバリア機能がアップする! CoQ10の若肌キープ効果
人体に必須の成分であるCoQ10ですが、実は肌のCoQ10も、年齢とともに著しく減少します。表皮と真皮では、10対1の割合で表皮を中心に分布していますが、表皮中のCoQ10濃度を見ると、20歳代と80歳代で約3分の1に減少しているのがわかります(図.2)。 |
▽ 研究結果1/目の周りのシワ面積が26%減少
ヒトボランティア(20名、高齢者)の目の周りに、CoQ10を6ヵ月塗布したところ、シワの深さが27%減少し、面積が26%減少した。これは目で違いが確認できる程度の改善効果である(図.3)。
▽ 研究結果2/ターンオーバーが活発になり、18歳レベルの肌に |
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まとめ/CoQ10に期待される肌への効果 |